医薬品開発を志向した生物活性物質の探索と有機合成
- 研究室紹介 -

研究室メンバー

准教授: 宮岡宏明(薬学博士)
講師: 釜池和大(理学博士)
助教: 太田浩一朗(博士(薬学))
 
博士課程:1名
6年生:11名 (実験研究コース 7名、調査研究コース 4名)
5年生:14名 (実験研究コース 7名、調査研究コース 7名)
4年生:18名 (実験研究コース 7名、調査研究コース 11名)
(平成28年4月現在)

論文・学会

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担当講義

基礎化学:第一学年【前期】/宮岡宏明、釜池和大
一般化学:第一学年【後期】/宮岡宏明、釜池和大
医療薬物薬学特論-i 創薬概論:第四学年【前期】/宮岡宏明
医療薬物薬学演習I-i 医薬品創製と基礎(物理系・化学系):第四学年【前期】/宮岡宏明、釜池和大

化学系実習Ⅱ有機化学実習:第二学年【前期】/宮岡宏明、釜池和大、太田浩一朗
化学系実習Ⅲ医薬品合成実習:第三学年【前期】/宮岡宏明、釜池和大、太田浩一朗

医化学特論:博士課程 /宮岡宏明、釜池和大
創薬有機化学特論:修士課程 /宮岡宏明、釜池和大

研究室のねらい

医薬品開発を志向した生物活性物質(天然物・核酸関連物質)の探索と有機合成

研究テーマと概要

1)海洋生物由来の生物活性物質の探索と化学構造の決定 海洋生物からは、陸上由来のものとは異なるユニークな化学構造や、強力な生物活性を持つ物質が発見されている。我々は、沖縄の珊瑚礁域に生息する海洋生物から、有用な生物活性を持つ新たな物質の探索を行っている。
 
2)海洋天然物の全合成 海洋生物から得られる生物活性物質は、ほとんどの場合微量であり化学合成による供給が必要である。さらに、合成法の開発により様々な誘導体の合成が可能となり、より有用な物質が発見できる可能性もあることから、生物活性海洋天然物の全合成研究を行っている。
 
3)遺伝子に直接作用する医薬品のデザインと合成 特定塩基配列のDNAと選択的に強い親和性を持つ化合物は、異常遺伝子を制御可能であり難治性疾患の治療薬になり得ると期待される。そこで、特定の塩基配列に対する高選択的な強い親和性を有する化合物の発見と医薬品への応用を目指し、そのデザイン、合成および有効性の検討を行っている。
 
4)オリゴヌクレオチドの効率的な合成法の開発 遺伝子疾患、ウイルス性疾患、がん等の疾患の治療薬として期待されているオリゴヌクレオチドは、一般に生体内の酵素による分解を避けるため天然のヌクレオチドとは異なる部分構造を有しており、既存の合成法では効果的に合成できない場合が多い。そこで我々は、幅広く応用できる緩和で高効率的なオリゴヌクレオチド合成法の開発を行っている。
 
5)安定同位体標識ヌクレオシドの合成 遺伝子に作用する医薬品と遺伝子との相互作用を分子レベルで解明していくためには、特定の位置を安定同位体(D、13C、15N)で標識したヌクレオチドを用い、そのNMRスペクトルを利用する方法が有効である。そこで我々は、任意の位置を選択的に安定同位体で標識したヌクレオシド合成法の開発を行っている。

最近のトピックス

1.軟体サンゴClavularia sp.から発見したジテルペノイドStolonidiolがコリン-アセチルトランスフェラーゼ活性化作用を示し、抗痴呆作用が期待されることを明らかにした。さらに、本化合物の全合成を達成した。

2.海産ジテルペノイドKalihinol Aの絶対配置をCDスペクトルを用いて決定した。さらに、本化合物が強力な抗マラリア活性を持つことを明らかにした。

3.従来のオリゴヌクレオチド合成法の問題点(デプリネーション)を解決できる、緩和な塩基性条件下除去可能な5’-水酸基の保護基を用いるオリゴヌクレオチドの合成法を開発した。

4.核酸のバックボーンおよびその周辺の構造解析に有効な[5’-13C]DNAを合成し、現在まで解析不可能であった部位の解析を達成した。また、核酸の糖部のコンホメーション解析を目的とした高立体選択的重水素(D)標識化法を開発した。

5.核酸塩基対の詳細な情報を得る事を目的とし、cytidine、adenosine、guanosineおよび相当する2’-デオキシ体の塩基部環外アミノ基の効率的な15N標識化法を開発した。