この度、「ポリマーブレンディングならびにポリマーコンプレックス形成を応用した
固体分散法による薬物放出制御」という研究課題で標記の賞を頂きました。固体分散体
とは、ゲスト分子がポリマーなどの担体中に均一に分散した固体です。
 本研究は、ポリマーブレンディングにより不溶性ポリマーマトリックス中にハイドロ
ゲル相を形成、保持させることにより、これまで放出制御が極めて困難であった高水溶
性薬物の精密な放出制御法を確立し、その機構を明らかとし、また、ポリマー分子間相
互作用に基づくコンプレックス形成というコンセプトを導入した新規な放出制御を試み
たものです。近年、疾病の多様化や高齢化に伴い医薬品の使用目的も多様化し、また微
量で強力な生理活性を有する薬物が開発され、ドラッグデリバリーシステム(DDS)研
究の重要性が益々高まっており、本研究の成果は、今後のDDS 研究にとって重要な知見
となるものと思われます。この受賞を励みに、放出制御を含むDDS ならびに製剤設計研
究に精進していきたいと思います。            2001年3月 尾関哲也












「ポリマーブレンディングならびにポリマーコンプレックス形成を
応用した固体分散法による薬物放出制御」
吉田仲子記念賞
受賞/
HOME
TOP


HOME