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分析化学の技術を基盤にして、薬と生命の謎に迫る

研究室のねらい

研究の柱は、新規分析法の開発と利用、分析データの信頼性確保、生体メカニズムの解析の3点にあります。具体的には、「高性能分析法の開発とその生体機能解明への応用」を総合テーマに掲げ、医薬品の物理化学的評価、生体成分や薬物の代謝物の高感度・高選択的定量などの分析方法の確立、細胞による物質センシング機構の解明を目指して研究を推進しています。

研究室メンバー

(役職:氏名 / 学位)
教授: 袴田秀樹(博士(医学))
准教授: 小谷 明(博士(薬学))
助教: 山本法央(博士(薬学))lab03_07.jpg
助手: 町田晃一 (学士(薬学))
[ 楠 文代 名誉教授(理学博士)]
 
博士課程:1名
6年生: 8名
5年生: 11名
4年生: 12名
(令和 3年4月現在)

研究テーマと概要

1)脂質電気分析化学の活用

私たちは,ステロールが電極酸化を受けることを発見し、その反応を電解合成や代謝医学領域で活用しています。

2)公定法に替わるセンサ開発

公定法として採用されている滴定に替わるセンサ開発を行い、分析法の簡易・迅速化、小型化を図ります。最近、日本酒の酸度をわずか60 秒で測定できるセンサ開発に成功 しました。他にもアミノ酸度センサ、 アルカリ度センサの開発も着手し ています。

3)高性能マルチチャネル分離分析システムの開発とその応用

酸化還元物質、酸物質、塩基物質の一斉分離分析を行うために流路切替装置(SV)を活用したマルチチャネルHPLCシステムを開発しています。 本法を多種類の生理活性物質の一斉分析へ適用し、漢方薬の分析、体 内動態分析、メタボローム解析、SNPs解析へ応用します。分析システムの小型化にも注力しています。
 

ISO11843-4)ケモメトリクスを活用した分析法バリデーションの実践

測定値の信頼性確保ために、製薬企業では多大な労力と時間を費やして分析法バリデーションを実施します。分析法開発における装置選 定や条件検討に要する実験の省力化を図るために、確率論に基づくケ モメトリクスを活用した分析法バリデーションの方法を確立します。 まずは、日局「液体クロマトグラフィー」システム再現性の評価へ応用しています。

5)液体クロマトグラフィー質量分析法 (LC-MS) の活用

三連四重極質量分析法による種々のステロールの超高感度定量法の開発や、イオントラップ型-飛行時間型質量分析法による血清や医薬品の数十種類の脂質の一斉検出法の開発に取り組み、in vivoでの脂質代謝の解析法や、リピドミクスの手法として確立しています。

6)トランス脂肪酸の動脈硬化惹起性の解明

細胞膜脂質二重層の物性に着目し、トランス脂肪酸がLDLコレステロールを上昇させ、一方で、HDLコレステロールを減少させる仕組みの解明に取り組んでいます。

7)超臨界流体クロマトグラフィーの活用

超臨界超臨界状態の二酸化炭素を移動相に用いるクロマトグラフィーシステムを構築し、迅速な分離定量法を開発しています。当教室で自作したカラム電極型電解セルを検出器として組み込むと、植物油中のトコフェロール同族体を簡便に定量できることを見出しました。測定対象の拡大と、検出系の改良に取り組 んでいます。

担当講義

(科目: 学年【前・後期】 /教員名)
無機化学: 1年前期 / 袴田秀樹
化学平衡論: 1年前期 / 小谷 明
分析化学: 1年後期 / 小谷 明・山本法央
臨床分析化学: 2年前期 / 袴田秀樹・小谷 明
実用薬学英語: 3年後期 / 袴田秀樹 (分担)
薬品分析化学特論: 大学院(修士) / 袴田秀樹・小谷 明・山本法央 (分担)
臨床分析化学特論: 大学院(博士) / 袴田秀樹・小谷 明・山本法央 (分担)

分析化学実習: 2年前期 / 袴田秀樹・小谷 明・山本法央・町田晃一
物理系ゼミナール: 2年前期 / 袴田秀樹
分析化学演習: 2年後期 / 袴田秀樹・小谷 明・山本法央・町田晃一
医療薬学演習1-1 セルフメディケーション 薬剤師の関わり
(テーマ3 セルフメディケーションのための簡易計測):
     4年前期 / 袴田秀樹・小谷 明・山本法央・町田晃一
PBL-T: 5年 / 小谷 明

基礎分析化学集中講義: 1年 / 小谷 明・山本法央・町田晃一

主な研究業績(過去3年間)