吉田謙介講師が第57回日本薬剤師会学術大会 ポスター優秀賞を受賞しました

吉田謙介講師が第57回日本薬剤師会学術大会で ポスター優秀賞を受賞しました。

おめでとうございました。

 

第57回日本薬剤師会学術大会
「ポスター優秀賞」選考結果   (令 和 6 年 9 月 2 4 日公益社団法人日本薬剤師会)

 本会では、薬剤師の調査・研究活動への意識向上並びに調査・研究内容のさらなる質の向上に資することを目的に、第48回日本薬剤師会学術大会(鹿児島大会)より、ポスター優秀賞を創設しています。第57回大会(令和6年9月22日・23日、埼玉県さいたま市)においては「現地開催」と「WEB 開催」のハイブリッド形式で開催し、現地でのポスター掲示、示説を行いました。ポスター優秀賞審査委員会では、発表データについて、学術性、新規性、将来性、医療等への貢献等、総合的な観点から審査を行い、下記の通り、最優秀賞1題、優秀賞5題が選考されましたので、ここに発表いたします。


【優秀賞】
演題番号:P-057
演 題 名:小児患者における絵本を用いた服薬コンプライアンス向上に関するアンケート調査
発 表 者:○吉田 謙介 ¹[東京都]、清海 杏奈 ¹、李 英健 ²、川口 祐以 ²、 遠山 卓 ²、庄司 拓馬 ²、竹 佳奈美 ²、朴 慶純 ³、杉浦 宗敏 ¹
所  属:1 東京薬科大学 医薬品安全管理学教室、2 まいにち薬局古淵店、 3 国立成育医療研究センター 生物統計ユニット
【目的】
国内で実施されたアンケート調査によると、66.4%の保護者が 3 歳以上の小児が拒薬する可能性があると報告している。小児の服薬においては苦味、におい、ざらつきが服薬困難の主な理由としてあげられ、保険調剤薬局における対策として服薬ゼリーやジュースに混ぜるなどの助言や指導を行っている。しかし、粉薬を溶解することによって、苦味を生じる薬剤や薬効に影響を与える薬剤があり、可能な限りそのままの剤形での服用が望まれる。服薬指導では保護者に助言は出来るものの、それが必ずしも小児の服薬コンプライアンスの向上に繋がるわけではなく、小児自身の意識を向上させることも大切である。そこで本研究は、薬を正しく服用することの重要性と薬剤師の職能を紹介する絵本による服薬コンプライアンスへの影響について、絵本読み聞かせ前後の小児及び保護者の意識変化を明らかにすることを目的とした。
【方法】
2023 年 3 月から 2024 年 3 月の期間にまいにち薬局古淵店に来局した 3~6 歳の小児及び保護者を対象とし、絵本の読み聞かせ前後にアンケートを行った。項目は、「お子様にお薬を飲ませることで困ったことはありますか」、「お薬を飲ませることで困ったことは具体的にどのような場合ですか」などとし、15 項目について評価した。
【結果】
絵本読み聞かせ前後(回収率 28/74 名(37.8%))で、「お子様にお薬を飲ませることで困ったことはありますか」の項目は、読み聞かせ前から「全くない」の回答を除外した場合、「毎回」と「時々」の割合が 78.3%から 34.8%へ変化していた(p<0.05)。また、「お薬を飲ませることで困ったことは具体的にどのような場合ですか」の重複回答が 1.5 箇所から 1 箇所へと減少し、保護者の「お子様へ薬を飲ませることの大切さをより実感できるようになったか」の項目は「はい」と回答した割合が 57.1%であった。
【考察】
絵本の読み聞かせを実施することで、小児及び保護者の服薬に対する意識が上昇し、実際に服薬に対する困難感が減少していた。この結果は、自発的に薬を飲む大切さを理解したためである可能性が考えられた。一方、アンケートの回収率が低く、症例数も少なかったことから、絵本の効果について正確な結果を反映しているかについては、回収率及び症例数を増やしたさらなる検討が必要である。本研究の結果から薬剤師が作成した絵本は、小児の服薬コンプライアンス向上に寄与する可能性があること示唆された。
 

 

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