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適切な医療を提供するための多岐にわたる研究の展開

所属教員

センター長

センター教員

  • 薬学部 准教授:杉山健太郎/博士(医学)
    これまでの研究活動の詳細は薬学部臨床薬理学教室のサイトも参照してください
  • 薬学部 講師:大友隆之/博士(薬学)
    これまでの研究活動の詳細は薬学部臨床医療薬学センターのサイトも参照してください
  • 薬学部 助教:倉田香織/博士(薬学)
    これまでの研究活動の詳細は薬学部情報教育研究センターのサイトも参照してください
  • 薬学部 助教:山田寛尚/博士(生命科学)
    これまでの研究活動の詳細は薬学部情報教育研究センターのサイトも参照してください

客員教授

研究概要

総合学修・教育センターは、学生の教育・学修支援、情報教育・支援、そして学部横断型教育開発支援に関する業務を展開し、学生の基礎学力及び専門教育に必要なスキルを涵養するための組織として、2024年4月に開設されました。また、それぞれの教員の専門性を活かして、適切な医療を提供するための多岐にわたる研究を展開しています。以下に、現在進行している研究テーマの一端を紹介します。

1.ICTの利活用に関する研究 学内におけるICTシステムの有効活用のため、新入生や学内構成員に対するICT利用状況調査の実施と、新規ICT関連技術に関する情報収集などを行っています。(森河、倉田、山田)

2.数理科学・物理学の視点からコンピュータを使って生命現象を探究する 個体、細胞、生体分子の形状とその運動に関する生命現象について、数理科学と情報科学、物理学との視点から、コンピュータ・シミュレーションの手法を用いて研究を行っています。そして、「生命とは何か?」という根源的な問いに迫るため、情報学の考え方も取り入れつつ研究を掘り下げています。また、これらの研究を通し、データサイエンス教育につなげています。(森河)

3.量子化学計算および分子動力学法と機械学習を融合させた物質探索手法の開発 AIによる物質探索手法(SPACIER)の開発を行っています。SPACIERとは、実験計画法に基づいた量子化学計算と機械学習を組み合わせた物質探索アルゴリズムです。世の中には高分子(ポリマー)を含む有機分子のデータベースは存在しますが機機学習を行うために十分なデータは揃っていません。この解決のため、シミュレーションを用いたデータベースの作成を統数研のチームの一員として行なっています。(山田)

4.デンタルマニキュアの臨床的意義に関する研究 株式会社ハニック・ホワイトラボが開発したデンタルマニキュアは、歯を白くすることを目的とした化粧品です。本学との共同研究により、この製品が炎症性サイトカインを抑制する可能性が明らかになりつつあります。同製品の臨床的意義を調査するための研究を行っています。(杉山)

5.臓器提供における普及啓発教育 日本における臓器提供数は十分とは言えず、更なる普及啓発活動が必要です。新潟県レシピエントコーディネーターの経験を生かし、日本臓器移植ネットワークの配布資料等を用いて、日本の臓器提供が低迷する理由について考察し、調査研究活動を進めています。(杉山)

6.外来薬物治療における適正使用推進に関する研究 薬樹株式会社や川崎市薬剤師会等との共同研究により、医薬品情報専門薬剤師の知識と経験を生かし、ハイリスク薬の使用動向、受療行動パターンにより生み出される残薬の発生予測、リフィル処方の可能性に関する調査などを行ってきました。現在は心不全の予防事業に参画しています。また、処方せんを発行する医療施設と応需する薬局の位置情報を、オープンデータと組み合わせ、医療資源の充足状況を分析するGIS解析を行っています。(倉田)

7.生活習慣病の病態生理と薬物治療に関する研究 生活習慣病では、体内の三大栄養素(タンパク質・脂質・糖質)のバランスが乱れていることが知られています。例えば肥満・糖尿病などの過栄養状態では、糖質が脂質に変換され、体内に過剰に貯蔵されています。一方で、サルコペニア・フレイルなどの低栄養病態では、タンパク質が糖質に変換されてエネルギー源として消費されるため、組織内のタンパク質が減少します。この三大栄養素の変換は、健常者でも空腹時や食後などに毎日のように観察される生理現象です。したがって、問題なのはこの変換自体ではなく、過剰な変換が行われることです。そこで、まず肝臓や骨格筋など、食事の影響を受けやすい臓器における三大栄養素の変換機構を明らかにし、生活習慣病における過剰な変換が生じる機構を解明することを目指しています。(大友)

8. EBM教育の普及に関する研究  EBMの実践とその教育、そして、アカデミックディテーリングと呼ばれる「薬剤師による中立的な情報提供」の重要性が高まっています。主に薬局薬剤師のEBMの実践をサポートするための継続的なEBM教育プログラムを開発すると同時に、医学研究論文を読むために必要な統計学の知識やプログラミング言語による計算処理技術を中心としたデータサイエンス教育プログラムを開発し、各地で研修会を行っています。八王子薬剤師会と協力して、学校薬剤師として市内の小中学校での教育活動も行っています。(倉田)

 

 

 

担当講義(生命科学部)

2024年度 森河良太担当分

  1. 分子生命科学概論:1年【前期】
  2. 分子生命科学ゼミナール:1年【前期】
  3. 情報科学 I:1年【前期】
  4. 情報科学 II:1年【前期】
  5. ICT活用の理論と実践:1年【後期】
  6. 基礎生命科学実習 I (物理):1年【後期】
  7. 基礎生命科学実習 III:2年【後期】
  8. 細胞の物理生物学:3年【後期】

 

担当講義(薬学部)

2024年度 杉山健太郎担当分

  1. ゼミナールII:2年【前期】
  2. 疾病と薬物治療V:3年【後期】
  3. 医療薬学特論II:4年【前期
  4. 医療薬学演習II:4年【前期】
  5. 実務実習事前学習I:4年【前期】
  6. 臨床薬理学特論:6年【前期】

 

2024年度 大友隆之担当分

  1. 疾病と薬物治療II:2年【後期】
  2. ゼミナールII:2年【前期】
  3. ゼミナールIII:2年【後期】
  4. 医療薬学演習I:4年【前期】
  5. 実務実習事前学習I:4年【前期】
  6. 実務実習事前学習II:4年【後期】
  7. 科別英語特論I:4年【通年】
  8. 科別英語特論II:5年【通年】

 

2024年度 倉田香織担当分

  1. データサイエンス入門:1 年【前期】
  2. 基礎情報科学:1 年【前期】
  3. (旧)基礎情報学:1 年【前期】
  4. (旧)基礎情報学演習I:1年【前期】
  5. 臨床疫学入門:1年【後期】
  6. コンピュータシミュレーションの基礎:1年【後期】
  7. ゼミナールIII(EBM):2年【後期】
  8. ゼミナールIII(GIS):2年【後期】
  9. 医薬情報I:3年【前期】
  10. 医薬情報演習:4年【前期】
  11. 医療薬学演習II:4年【前期】
  12. ヘルスケア・データサイエンス:4年【前期】
  13. PBLT:5年【後期】

 

2024年度 山田寛尚担当分

  1. 基礎情報科学:1 年【前期】
  2. (旧)基礎情報学演習I:1年【前期】
  3. コンピュータシミュレーションの基礎:1年【後期】
  4. 医薬情報演習:4年【前期】
  5. 医療薬学演習II:4年【前期】
  6. ヘルスケア・データサイエンス:4年【前期】

 

卒論研究を希望される学生さんへのメッセージ

2025年度より、薬学部(医療薬物薬学科)の卒論指導(学術論文や医薬情報、アンケートなどの調査研究)を行います。薬学の専門性を備えた人材として活躍できるように指導させていただきます。新しいセンターを教員と盛り上げてくれる人(下級生でも活動に参加可能)、教室見学を希望する学生さんは、clcenter-ml@toyaku.ac.jpまで、メールにて希望する日時をご連絡ください。

 

2025年度募集概要(卒論GUDEBOOKより):
指導方針:薬学の専門性を備えた人材として活躍することができる能力を磨きます.
研究方法:学術論文や医薬情報,アンケートなどによる調査研究を行います.
研究期間:共用試験(CBTOSCE)の合格決定後から6年生の6月までを予定しています(実務実習(薬局実習・病院実習)期間は除きます).
研究室の行事:課題研究活動以外に,新歓,忘年会,研究室旅行などを予定しています.
休日 :原則,教務カレンダー通りです.
研究室訪問 :随時可能です.事前にメール等で連絡をしていただけるとスムーズに対応できます.