本センターのサービス

2016-2017年度 教育棟無線LAN工事計画

情報教育研究センターでは2016年度末までに教育2号館と5号館の全館無線LAN工事を完了させ、次年度2017年度には教育1号館と3号館の無線LAN工事を終えて、全学教育棟の無線LAN化を達成する予定である。

1 無線LAN工事計画の概要

本学は教育3号館を除くほぼ全域を網羅する基幹ネットワークが整備され、学内には有線LANを敷設したフリーアクセスフロアをもつ教育4号館と教育5号館を始めとして、有線LANを使用できる講義室が各所にある。一方で, 無線LAN環境が完全に整備されているのは教育4号館および研究4号館, 学生会館のみであり、本工事計画は基幹ネットワークを教育3号館にも拡張し、学内全講義室と教育1号館を除く全ての実習室に無線LANを敷設することを目的とする。

  • 本学はLMSなどを用いて、教員から講義・演習・実習の資料提供や、学生からのレポート提出、学習成果物の蓄積を進めるe-ポートフォリオの作成などを推進してきたが、さらにLMSを無線LANで使用し、講義、実習時間内にタブレット端末などにより教員と学生の間で移動の自由度を確保しながら双方向性をもつ学習を進めるために活用する。

2 本工事計画とICT活用推進との関連性

1) 本学では2004年にLMSを導入し、2008年にはWEBメールによる全学コラボレーション化を達成した。本学学生は2005年以降、全員が所有するノートPCを用いてこれらの情報資源にアクセスできるようになった。現在進行中の無線LAN工事計画により、学生らは学内のほぼ全域で、ノートPC、スマートフォン、タブレット端末などの通信機器を選ばずに無線LAN通信が可能となる。

  • 本学のLMSは教員による学習教材の提供や学生のレポート提出に積極的に利用され、近年は学習成果物の作成機会が増加し、 e-ポートフォリオとしての利用が増加している。これらの利用は講義時間に拘束されるものではなく、学生らのLMS利用率はむしろ自宅からが高かった。
  • 一方、講義・演習時間中の小テストや学生への学習フィードバックの実施は講義室内のLAN環境の整備に依存するため、その利用率は低かった。今回の無線LAN構築はこうした問題点を解決するものである。また、学生会館に無線LANを導入した2013年以降は、学内利用における学生会館からの接続率が増加していることから, 無線LAN環境の整備が学生の学習状況を変化させていると考えられる。

2) 本学においても薬学基礎実習教育センターおよび薬学実務実習教育センターを中心にタブレット端末を実習指導などに導入し、実習時間内に動画を含めた学習教材を実習手順の確認のために配布すること、演習や実験結果を収集し、教員より即時的に問題点を指摘すること、実験後に試問することなどが実施され、さらなる展開が期待されている。

  • 現在固定式の無線LAN環境を持たない薬学実務実習教育センター(教育5号館)では、無線LANルータを実習室内に設置し、iPadなどのタブレットを用いて学生の調剤実技や服薬説明などの過程を録画し、学生同士の相互評価に用いている。本事業が完成すれば、こうしたアクティブラーニングはさらに活性化することが期待される。
  • 本学ではLMSをファイルサーバとして利用する場合が多かったが、近年では本来の学習支援が可能なツールへと生まれ変わりつつある。本学で採用されているLMS(WebClassとCodex)はWiki機能による共同文書作成機能や, e-ポートフォリオ機能, 学習カルテ機能, 動画ストリーミング配信機能, テスト/アンケート機能など豊富な機能を有しており、無線LAN環境を全学的に整備することにより、学習場所を選ばずに、学習成果を即時的に収集・評価でき、教員からのフィードバックを共有できるアクティブラーニングを達成することができるようになる。ことに実習などの内容を動画としてLMSに蓄積し、実習前の予習や実習中の操作の確認などに活用することが期待される。

サイトリスト

LMS: Codex

https://codex.ls.toyaku.ac.jp/moodle/
トレンドマイクロ社製ウイルス対策ソフトウェアの使用方法
 PerkinElmer社ChemOfficeシリーズ(ChemOffice Professional 15.1(Windows)ChemDraw Professional 15.1(Mac OS X))の使用方法

東京薬科大学情報教育研究センターTYCOONBOOK

http://www-network.toyaku.ac.jp/wp/
TYCOON内のネットワークサービスの紹介と使用方法

5大学連携プロジェクト(私立大学教育活性化設備整備事業)

http://5univsrv.toyaku.ac.jp/wp/3dpsd/
分子モデリングソフトウエアの紹介と使用方法

3次元医薬品構造データベース(3DPSD)

http://3dpsd.toyaku.ac.jp/3dpsd/

東京薬科大学情報教育研究センター

http://3dpsd.toyaku.ac.jp/wp/
CDTMの紹介

LMS: WebClass

https://katharina.ps.toyaku.ac.jp/

TYCOONBOOK

TYCOONの公開する各種サービスについては情報教育研究センターTYCOONBOOKをご覧ください(http://www-network.toyaku.ac.jp/wp/about/)。

3次元医薬品構造データベース(3DPSD)

3次元医薬品構造データベース(3DPSD)は、医療用医薬品の3次元構造をJSmolを用いて描画します。

語句検索ウインドウに検索したい医薬品の一般名英名あるいは和名を入力してください。名称の一部を入力してもその語句を含む曖昧検索が実行され、一般名和名と英名のリストが表示されます。医薬品名リストからさらに選択し、詳細画面で3次元構造と関連情報をご覧ください。

本データベースは医療用医薬品の3次元構造に加えて、下記の項目を掲載しています。

  • 一般名(英名)
  • 一般名(和名)
  • 化学名(IUPAC名)
  • 分子式
  • 分子量
  • Chemical Abstract Service (CAS)登録番号
  • 水ーオクタノール分配係数(LogP値)

5大学連携プロジェクト

情報教育研究センターでは私立大学教育活性化設備整備事業「5大学連携プロジェクト」(http://5univsrv.toyaku.ac.jp/wp/3dpsd/)の一貫として、各種のソフトウエアのサイトライセンスを全学に提供しています。

分子モデリングソフトウエア

  • Chem Draw for iPad (CDSL for mobile)
  • SYBYL-X2.1.1(Windows版とMac版、Linux版)
  • Spartan’16(Windows版とMac版)
  • Gaussian 09(GaussView 5 for Windows (32-bit版)およびGaussian 09 (Windows OS 用のGaussian 09W (32-bit版と64-bit版)とLinux/UNIX OS用のGaussian 09)

バイオ系アプリケーション

  •  BLAST (Basic Local Alignment Search Tool
  • BWA (Borrows-Wheeler Aligner)
  • Bowtie/MACS
  • MAQ (Mapping and Assembly with Quality)
  • SAMtools
  •  SRAtoolkit
  • R言語

2019年度−2022年度 仮想化基盤の構築4カ年計画

本センターは2013年度から2018年度に、全学的な「無線LAN化」を実現しました。この無線LAN化に続き、「仮想化基盤の構築」計画(2019年度から2022年度)を立て、2019年5月より基盤構築を開始しました。

仮想化 仮想化は1つの筐体をもつサーバを何台もの論理的な仮想サーバに分割する技術です。物理的なサーバ台数を減らすことでシステム構築費が削減でき、関連する保守経費も削減することができます。さらにシステムの冗長化により安定性が向上し、情報セキュリティーを一層強固にすることができます。

仮想化基盤の構築4カ年計画 2018年までに構築してきた本学の基盤ICTシステムと教育研究ICTシステム(WebサーバやLMS(WebClassなど))は総計32台のサーバから構成され、提供する主なアプリケーションサービスは67点にのぼります。この中でZimbraは電子メールサービスなどを提供する中核的なシステムです。

Zimbraのハードウェアはリース契約で導入され、2019年度中に契約が満了します。これを受けて2019年に仮想化基盤としてオンラインストレージサーバを含めた8台のサーバを設置し、Zimbraを始めとする大半の基盤システムと教育研究システムを2023年3月までに移行します。また、適切なパブリッククラウドを大容量データストレージとして統合する予定です。

下の写真はNutanixサーバ8台が19インチラックに設置された様子を映したものです。これらの機器は本学医療薬学棟4階のネットワークセンターに置かれています。29インチラック下半分に設置されているのがこれまで使ってきたZimbraメールシステムです。このシステムの機能は現在すべて上半分のNutanixを用いた仮想化基盤に吸収されています。

本学内の多くの業務はZimbraを利用し、メールに文書を添付することで進められています。個人情報の学外漏洩ではこのメール添付が元凶であることが多く、本学においてもメール添付からの脱却が求められます。早期にオンラインストレージを用いたデータの共有とデータへのアクセス管理を実現します。

こうした仮想化基盤の構築は今後の大学運営を効率化・低コスト化するための要となるものです。本計画に対するご理解とご協力をどうぞよろしくお願いいたします。

Nutanix