研究概要

東京医科大学病院及び八王子医療センター(脳神経内科、総合診療科、皮膚科、薬剤部等)での外部研究

東京医科大学病院および八王子医療センターの脳神経内科、総合診療科、皮膚科、薬剤部等と、外部研究(共同研究先で研究をする)をしています。
 

主な研究内容

パーキンソン病治療薬の新規評価法の開発

アレルギー性皮膚疾患の発生機序に関する研究

乾癬の薬物治療の評価

希少疾患の診断・治療の症例解析

医薬品副作用の症例解析  

医師または薬剤師主導型臨床試験の実施支援

「病院就職後に自分でも臨床研究が計画できること」を目標に、教員の携わる臨床研究(病院での臨床研究、疫学研究)のデザイン、方法論、統計解析を学びます。臨床で必要になるEBMでは臨床試験の結果を読み解釈するスキルが必要ですが、臨床試験を実施する側面からこれを学ぶことも目的としています。

研究の多くは、東北大学大学院医学系研究科 医学統計学分野および東京大学大学院医学系研究科 臨床試験データ管理学講座と実施支援をしています。また、製薬企業やその臨床試験等を受託するCRO(Contract Research Organization)企業、電子的に臨床研究の情報を収集するシステム(Electronic Data Capture: EDC)ベンダー等と共同して研究を行うこともあります。

研究の相談を病院の医師や薬剤師、薬局薬剤師から受けて支援をする場合もあれば、こちらから研究を提案して行うこともあります。多くの病院との多施設共同研究実績があります。臨床研究は、観察研究からランダム化比較試験(Randomized Controlled Trial: RCT)、Preferenceなどのデザインで、特に患者の主観(症状や価値観、好みなど)を患者自身が報告する「患者報告アウトカム(Patient-reported outcomes: PROs)」を扱う研究に注力しています。主にがん、緩和医療、HIV感染症領域を対象としています。

学生さんには臨床研究/試験の様々な段階を経験していただいています。臨床の前線で医療をしている医師、がん専門薬剤師やHIV感染症専門薬剤師の先生方とのミーティングに出席したり、臨床研究の実施を支える生物統計家、データマネージャ、モニターの先生方と研究を一緒に取り組んだりします。

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腎移植・慢性腎臓病における薬物療法に関する研究

腎移植および慢性腎臓病(CKD)の薬物療法に関する研究をしています。その中で効果や副作用の個人差を生じさせる薬物体内動態(PK)および薬力学(PD)の二つの要因の個人差を評価し、補正していくことが、個々の患者に最適な免疫抑制療法を行なっていく上で極めて重要です。そこでPK については血中濃度(AUC)モニタリング、PDについてはリンパ球に対する免疫抑制薬の感受性試験を実施し、免疫抑制療法の個別化・適正化に関する研究を行なっています。PKに関してはトラフ下面積(AUTL)/AUC に基づくカルシニューリン阻害薬、エベロリムス、ミコフェノール酸の体内動態に関する研究、PDに関しては免疫担当細胞に対する免疫抑制薬感受性に基づく薬力学薬物相互作用および 多剤併用療法における免疫抑制効力比に基づく至適投与量および血中濃度に関する研究を行っています。

CKDに関しては、腎機能が低下すると減量する必要がある薬剤の様々な研究を行っています。また感染性腎炎に関する研究も共同研究しています。(東京医科大学病院薬剤部、東京医科大学八王子医療センター腎臓病センター(腎臓外科・腎臓内科)との共同研究)。

消化器外科では消化器がんの手術成績に栄養状態が重要なことがわかってきており、それらの研究を行っています。いずれも臨床に直結している研究を行っています (東京医科大学病院薬剤部、東京医科大学八王子医療センター消化器・移植外科との共同研究)