第28回日本災害医学会総会・学術集会にて平田准教授と5年生(淺野 崚琉)が口頭発表しました。

当教室で2022年に活動した保健所支援活動について発表しました。

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一般演題 主題関連 6 主題関連 6-4

南多摩保健医療圏災害医療ワーキンググループと大学の連携による保健所の COVID-19 対策業務支援

○ 平田 尚人 2,5) 1,5) Naoto Hirata,鈴木 健介 2,5) Kensuke Suzuki,張替 健 3,5) Ken Harikae,北野信之介 4,5) Shin-Nosuke Kitano, 郡 愛 Megumi Kohri,久野 将宗 4,5) Masamune Kuno

1) 東京薬科大学 薬学部 臨床薬剤学教室,2) 日本体育大学大学院 保健医療学研究科, 3)社会福祉法人三祉会 公益事業部, 4)日本医科大学多摩永山病院 救命救急センター,5)南多摩保健医療圏災害医療ワーキンググループ

【背景・目的】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の中でも強力な伝播性を持ったο(オミクロン)株の感染者数は2022 年 1 月中旬から急激に増加し、対応の最前線となる保健所の業務は一気に逼迫した。そこで、南多摩保健医療圏災害医療ワーキンググループ(WG) では、南多摩保健所における COVID-19 対策業務支援のため大学と連携して支援チームを構築した。 

【方法・結果】支援チームには南多摩医療圏の医療機関や大学に所属する医療従事者および教員からなる WG のメンバーに加え、教員が所属する東京薬科大学および日本体育大学の学生が参加した。支援内容は HER-SYS など各種システムへの療養データの入力作業および療養 状況の確認業務、クラスター発生施設に対する現地疫学調査への同行であり、データの入力作業は学生を中心に稼働させ、教員および大学院生は作業の進行管理や支援人数の調整を行った。クラスター調査については、医療系資格を有する教員や大学院生を中心に事前登録 制とし、調査日までに登録者の中から公募で派遣要員を決定した。 

【考察】地域医療圏の大学と WG が連携した支援体制の構築により、保健所の逼迫状況に応じた柔軟な活動が展開できたと考える。

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一般演題 口演 42 O42-3

保健所における COVID-19 対策業務の支援活動に従事した学生および医療関係者の意識変化

○ 淺野 崚琉 Takeru Asano,平田 尚人 2,6) Naoto Hirata,鈴木 健介 3,6) Kensuke Suzuki,張替 健 4,6) Ken Harikae, 北野信之介 1) 5,6) Shin-Nosuke Kitano,郡 愛 3,6) Megumi Kohri,久野 将宗 5,6) Masamune Kuno

1) 東京薬科大学 薬学部 臨床薬剤学教室, 2) 東京薬科大学 薬学部 臨床薬剤学教室, 3) 日本体育大学大学院 保健医療学研究科, 4)社会福祉法人三祉会 公益事業部,5) 日本医科大学多摩永山病院 救命救急センター, 6)南多摩保健医療圏災害医療ワーキンググループ

【背景・方法】南多摩保健医療圏災害医療ワーキンググループ(以下 WG)は、2022 年 1 月下旬より保健所が担う新型コロナウイルス感 染症(COVID-19)対策業務を支援した。支援チームには、南多摩医療圏の医療機関や大学に所属する医療従事者・教員等の WG メンバー に加え、教員が所属する東京薬科大学および日本体育大学の学生を含む約 30 名が参加した。 主な活動内容は、療養患者のデータ入力作業と療養状況の確認業務、クラスター発生施設に対する現地疫学調査への同行であり、支援者には東京都の制度を適応し、非常勤職員として身分を明確化した。支援チームの活動は 2022 年 9 月末まで継続し、活動終了後に支援者に対するアンケートを実施した。

【結果・考察】調査の結果、追加支援すべき項目として、救急医学系ではファーストコンタクトや搬送調整との回答が多いのに対し、薬学系では療養患者への架電や健康観察業務と回答した学生が多く、所属領域により相違が認められた。一方で、自身の医療従事者としてのキャリアデザインの構築、社会貢献や多職種連携の重要性を認識することに役立ったとの意見は所属に関わらず多く、支援者側にとっても有益な活動であったことが示された。

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